[お知らせのホーム]>[No.1675 2008年10月20日号]
左京民商第54回定期総会日時:11月17日(月)17時〜20時 定期総会に向けて各支部では支部総会が予定されています。そちら参加もよろしくお願いします。みなさんのご意見・ご要望をお待ちしています。 勝ち残る店シリーズ −洋菓子店−1.菓子・パン小売業推移経済産業省平成16年商業統計によると菓子・パン小売業は、平成11年から16年の5年間にかけて、事業所数も販売額も減少している。事業所数の減少は昭和47年より一貫した傾向であり、販売額では平成3年をピークに減少している状況である。そのうち、菓子小売業(製造小売)という分類では、事業所数も、販売額でも比較的安定した数値を示している。食料品の中でも日常必需品というわけではなく、嗜好品としての要素が強いため、ブランドによる選好などが強く、築いたブランドや信頼などにより安定した業績が期待できることが考えられる。中小規模の洋菓子製造小売業の経営として、以下に紹介する店舗の取り組みが少しでも参考になれば幸いである。 2.店舗の状況谷中の「おやつ屋がようし」は東京都台東区谷中三丁目にある創業と歴史は浅く、社員二人とその家族での小規模の営業であり、創業4年目になる今も、毎年順調に売上を伸ばしている好調な洋菓子店である。 当店はよみせ通り商栄会という商店街に所属している。よみせ通りは、近隣居住者の通勤・通学の通行者だけでなく、若いカップルから高齢の観光客の通行も多い。店主はまだ20代半ばの若さで、レストランやケーキ屋での修行を経て経験を積み、生まれ育った地元に開業した。 3.こだわりの商品がようしの売りはなんといっても商品にある。よいものをリーズナブルな価格でというのが合言葉である。よいものというのはただ美味しいとか、ただ見た目がきれいということではなく、子どもでも安心して食べられるように保存料は不使用、アルコールも極力使わないというところにこだわりをもっている。 ケーキなど常時、20から30種類ものケーキがショーケースに並び、品数は多い。品揃えに関しては、最近ではABC分析により商品の売れ筋を分析していることがポイントである。ABC分析とは、元来は在庫管理の重点管理において重要資材は何かということを明らかにするために、重要性や金額、数量などの要素からABCとランク付けしていくことで、管理や発注に活かしていくことである。 4.楽しさを演出する外装と内装こだわりをもっているのは品揃えと味だけではない。子供から大人まで買い物から楽しんでもらえるような内装と外装の工夫をしているのも、がようしの特徴である。 パラペット看板を見てはじめてお菓子屋さんなのだと分かる。下町の風情とか昭和レトロなどと形容されるよみせ通りにあって、一風変わったたたずまいである。 5.プロモーションも強化まず大切にしているのは顧客との店頭接客の時のコミュニケーションである。顧客の声として商品の感想を聞くことは貴重な機会だ。また、ケーキ職人にとってどのようなお客さんが来て、買っていくのかを見るだけでも十分参考になる。次にロコミの重要性である。特に女性層、主婦層のロコミによる評判は速く、そして広く伝播していく。他にもインターネットなどさまざまな媒体を適切に組み合わせることが重要になってくるだろう。 (ふるやみつる中小企業診断士) 無担保・無保証人・無利子で
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